歯周病専門医から皆様へ　えいこう歯科クリニック

「歯周病専門医｣とは、国民の口腔保健の増進に貢献するための新たな専門的な歯科医療制度として、
特定非営利活動法人日本歯周病学会が、歯周治療を専門的に取り扱うに充分な技量と倫理観を有する歯科医師を認定するものです。
全国に約90000人いる歯科医師のうち、H21年　現在、約900人が認定されております。

日本歯周病学会指導医のもとで通算5年以上の歯周病学に関する研修と臨床経験を有するもの、
および、これと同等以上の経験を有すると認められたもの
通算5年以上の日本歯周病学会の学会員である者
申請時に教育研修単位を50単位以上習得した者
歯周病疾患患者10症例を提示し、試験に合格した者

厚生労働省では80歳で20本の歯を残す事を目標とした｢8020運動｣を提唱しています。
国民の口腔衛生に対する意識の向上と歯科医療従事者の努力の結果、
現在8020人口は20％を超え、平均指数は約10歯となりました。
しかしながら、まだまだ決して高い数値とはいえません。
とくに中高年以降急速に歯を失う傾向があります。なぜ加齢と共に歯は失われるのでしょうか？
歯の喪失の原因としては虫歯と歯周病によるものが9割以上を占めています。
現在、虫歯の治療に関しては，予防法も治療法も確立され、普及してきました。
万が一虫歯になっても歯を抜かなければならないほど放置する人はまれです。
つまり、多くの人が歯周病で歯を失っているのが現状なのです。

歯周病とは、歯を支えている土台（歯ぐきや骨）の病気のことです。

さらに歯周病の特徴的なこととして、ほとんど自覚症状がないまま病気が進行するということがあげられます。歯がグラグラするなどの異常に気づいたときには、重症化していることが多く、このため歯周病のことを、Silent Disease:静かなる病気と表現されます。このSilent Diseaseに対処するためには、わずかなサインも見逃さないことが大切ですが、なかなか自分では気づかないうちに進行し、抜歯に至るケースが多く見られます。このように、歯周病は歯を失う一番の原因であり、予防、治療の必要性が迫られているにも関わらず、歯周病の治療やケアを身近に感じている方はそれほど多くはないのではないでしょうか。

また、歯科治療（差し歯の治療・むし歯の治療など）は再治療のくりかえしになることがとても多いですがそれは、むし歯の治療をしても、歯周病に対する治療や、その後のメインテナンスケアが十分なされていないことが多いからです。　セラミックによる審美治療、インプラント治療やホワイトニングなど、どの治療も勿論大切ではありますが、それらにおいてどんなに良い材料・方法を用いても、歯周病がある状態では決してお口の中での長期安定は望めません。　

歯周病ケアを十分に行うことが全ての治療の基本であり、お口の健康の第一歩です。歯周病専門医であるえいこう歯科クリニックではお口の健康の長期安定のため、また皆様が快適で笑顔のたえない生活がおくれますようお手伝いが出来ればと考えております。

歯周病専門医　高木　隆昌